穂波との幸せな日々【11月】 PRETTY×CATION2 アペンド感想

最近、気温の変化に体がついていけず風邪を引いてしまう人が多いらしい。
俺も風邪を引いて穂波に心配をかけないようにしたいところだ。
(逆に風邪を引いて看病してもらいたい気もするが、うつす恐れがあるし、やはり引かないようにしたい)


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つい先日のことだ、俺はいつものように部屋で穂波とふたりで本を読んでゆっくりしていた。
その日は穂波のお手伝いもお休み。
俺のバイトもなし。

特段何もない日...。
しかし、確かに俺は幸せな時間を感じていた。

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しばらくすると、穂波が展望台までお散歩に行ってみないかと提案をしてきた。
せっかくのお休み。
しかも、ふたりとも同じ日が休み。
 
外は晴れていたが寒いことには違いない。
それでも、行ってみることにした。
ここ最近ふたりで行ってなかったからというのも理由の一つだ。

最後にふたりで展望台へと行ったのは、
そう、商店街で行われた七夕イベントのあった7月
ふたりで展望台へと天の川を見に行った夏の初めのことだ。



それにしても、素晴らしいのは穂波の服だった。

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夏服とは違い露出を抑えた清楚な感じのワンピースで、色合いも落ち着いていて穂波によく似合っていた。

素直に感想を伝えると嬉しそうに頬を赤く染めて喜んでくれた。


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展望台に着くとやはり冬も近かったためか肌寒い感じがしたのを覚えている。
俺は少し肌寒かったが、穂波は服装のせいもあってか寒さを感じていなかったようで安心した。

「これ、結構あったかいんだよ。」

そう言って、服の裾を持ちその場でくるりと回って見せた姿は可愛らしかった...。


とりあえず、展望用のベンチに並んで座りそこからの景色を眺めつつふたりで他愛もない話をすることにした。
座ったとたん、急に肌寒さを強く感じ、手をこすり合わせていた。

そんな俺をみて穂波がそっと手を包んでくれた。
感じていたはずの寒さも消え、穂波の手から感じるあたたかさは妙に心地よかった。


驚いたままの俺に穂波はこんな話を持ち出してきた。

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「ベタだね。」

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「そうかな?」

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しかし、俺にはこのよく聞く話は信じられなかった。
なぜなら、こうやって俺の手をあたためてくれている彼女自身もとても優しいと知っているからであった。


俺がそのことを伝えると恥ずかしそうに、そして嬉しそうに、はにかんでいた。

手の冷たさがなくなっても、穂波の体温を感じる手はそのままに、俺と穂波はふたり手を繋いだままでいた。


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突然、穂波がそんなことを言うから、俺は思わず聞き返していた。
どうやら食欲の秋のことを言っているらしかった。
旬のものがいっぱいだから晩ご飯をどうしようかと最近、いろいろ考えてしまうらしい。


穂波も言っていたが秋刀魚に、きのこに、といろいろあって楽しみが多い季節だと思う。
食べ物の話をしていたせいかおなかが減ったと言う俺に穂波は今日の晩ご飯にきのこと栗のご飯を作ってくれると言ってくれた。


てっきり、穂波の家のことだと思っていた俺は驚いた。


商店街のみんなで夜の集まりがあるらしくお母さんに作らないでいいと言われたからだという。
話し合いの内容としては、クリスマスと年末に、商店街でやるイベントについてのことらしかった。


七夕のときもそうだったが、結構イベント事を行っている商店街である。
こういうイベントを続けていられるのなら寂しい商店街になることはないだろう。
もちろん、フラワーショップほなみがある時点で文字通り華があることには間違いないのだけど。



俺は、地元である咲宮から離れるつもりはないという穂波と共に、
フラワーショップを切り盛りしていけたらいいなといまは思っている。
そして、一緒に商店街も盛り上げて行けたら、俺たちのことをあたたかく見守ってくれた人たちに、
恩返しのようなことが出来たらいいなと...。

こちらについてはちゃんと考えていきたいと思っている。
将来なにをするかはこれから決めるとしても穂波と共に生きていくことには違いないのだから...。
(自分だけの将来じゃないしね・・・。)






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またしても突然のことに少し驚いたが、
俺もまた穂波とふたりでいる時間がなによりも好きだという事を伝えると彼女は笑顔でいてくれた。


「好きになってくれてありがとう」

彼女は赤くなりながらもそう言った。

お礼を言われることじゃないのに...。
むしろお礼を言いたいのは俺の方だ。
なので、

「俺の方こそ。俺を好きになってくれてありがとう」

そう伝えた。

穂波はこのやりとりが少し恥ずかしかったようだった。
頬を赤く染め、恥ずかしがる姿はとても可愛かった。



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こんなことを言われてはまた穂波のことを好きになってしまう。
顔を赤くしてしまった俺を見て穂波はくすりと笑っていた。


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冷たい風が吹き、再び肌寒さを感じ始めても俺は、
展望用のベンチに座り、穂波とふたりで寄り添いながら町の景色を眺めていた。

俺がこの咲宮の町に来て、初めての冬がもうすぐやってこようとしていた―――。















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